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お知らせ

睡眠障害・不眠症

保険診療

 皆様、良質な睡眠はとれているでしょうか。

 睡眠時間を1日6時間とすると1日の1/4は睡眠の時間です。つまり人生の1/4は睡眠時間となります。睡眠不足の状態ではイライラしたり、記憶力が低下したり、実行能力が低下したりと皆様も経験されたことがあると思います。もちろん、ナチュラルハイな状態で多幸感の時間帯もありますが、その時間帯は短いです。日々の生活を充実させるためにも良質な睡眠は必要です。

 しかし、睡眠は精神状態や身体(気道)状態や環境に左右されます。当クリニックでは院長が適切な対症療法を検討し、皆様に良質な睡眠がとれる方法を提案します。

 

 具体的治療法として​不眠症の場合は薬物治療を検討します。薬物療法はとても一般的な方法ですが、当クリニックは院長が多くの臨床経験を積んでおり睡眠薬のメリット・デメリットの濃淡を理解しており、より患者様に対応した処方を行います。多くの臨床経験とは多くの当直業務を意味します。集中治療の現場では患者様の睡眠はとても大事です。患者様の状態に応じて様々な処方薬を使用し、実際に睡眠をとれているか確認をその当直の回数だけ確認してきたという意味で豊富な臨床経験と記述しております。

 睡眠障害の原因が睡眠時無呼吸症候群であるか確認します。​睡眠時無呼吸症候群の際はCPAP治療を検討します。CPAPとはContinuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法で、人工呼吸器の一種です。一般的に病院で呼吸器を使用する科は限られております。呼吸器科、麻酔科、救急科、集中治療科などです。当クリニックの院長は救急科専門医、集中治療科専門医であり呼吸器使用の臨床経験も豊富にあり、患者様に適切な使用方法、治療方法を指導いたします。

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​睡眠と記憶、睡眠と認知症について

 睡眠不足の状態では記憶力が低くなります。また睡眠不足の状態では認知症の発症リスクが高くなります。以下のように専門的に指摘されていますのでご参考下さい。

1.睡眠と記憶との関係をみたとき,長期記憶である手続き記憶と宣言的記憶の統合と定着には睡眠が大きな役割を果たす。

2.睡眠不足の状態では,前頭葉の前頭前野が関わる遂行機能に悪影響がみられる.

3.不眠は,認知症発症のリスクを高め,アルツハイマー病理のひとつであるアミロイド b の動態にも関与がみられる。

4.閉塞性睡眠時無呼吸は,繰り返す閉塞性呼吸イベントに伴う間歇的低酸素血症と睡眠の分断化により,神経心理学的評価などから前頭葉の前頭前野が関わる遂行機能の障害が認められる.若年者や中年者では認知機能低下,高齢者においてはアルツハイマー病など認知症発症のリスク要因となるため,積極的な治療介入が必要である。

5.レム睡眠行動障害は,中高年発症の特発性例では,レビー小体病の発症リスク群として重要である.本症ではレビー小体型認知症でみられる神経心理症候である視空間構成能力,視空間学習,錯視,注意,遂行機能,言語性記憶の障害がみられる.またレビー小体型認知症の臨床診断においてレム睡眠行動障害の存在は重要である。

参照文献:獨協医科大学 看護学部看護医科学(病態治療)領域/ 同 大学病院 睡眠医療センター 宮本 雅之

Dokkyo Journal of Medical Sciences 47(3):227 〜 238,2020

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